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発達障害で保険に加入できた事例や給付金の例、保険のNG

私は発達障害専門のFPとして実際に発達障害の方向けに、保険や医療保険を取り扱っています。ネット上の情報ではなく、発達障害と保険の現場をお伝えするコラムの第3弾です。

これまで「発達障害の方にとって保険とは?」「発達障害の方の保険の入り方」について、書きました。第三回目は「発達障害で保険に加入できた事例や給付金の例、保険のNG」についてまとめていきます。

 ■加入事例① 5年前にADHD診断を受けたAさん

住宅購入のタイミングでお問合せいただいたAさん。住宅ローンを組むための団体信用生命保険と、万一の際の生活費の保障として収入保障保険をご検討されていました。団体信用保険を組めるかどうか、収入保障保険に加入できるかどうかというご相談でした。

団体信用生命保険は組みやすい銀行があるので、その銀行のご案内をしました。ただ、発達障害はがん団信(がんになったらローンがゼロになる)等の特定疾病団信が組みづらいため、収入保障保険に特定疾病の就労不能保険をセットでご提案しました。

結果的に、銀行では団体信用生命保険が通り、収入保障保険と就業不能保険も無事に加入することができました。

Aさんの場合は、ADHDでの通院歴が長くあったこと、休職したことがないこと、二次障害の経験がなかったことから、定型発達の健康な方と同じ保険料で保険に加入することができました。

住宅ローンの団体信用生命保険との兼ね合いでベストな形で保険にご加入いただけたケースです。

 ■加入事例② お子様がASDのBさん夫妻

発達障害のお子様が18歳を迎えるにあたり、保険が満期を迎えたタイミングでご連絡を下さったBさん夫妻。自閉症はADHDよりも保険の選択肢が少ないため、満期後の保険をどうするかお悩みでした。特に、検討したいと思っていたのは死亡保障。

将来お子様が独り立ちしたときに死亡保障を渡してあげたい、お子様が自分自身で保険料を払わなくてもいいように親の方で、ある程度準備しておいてあげたい、というご希望でした。

ほとんどの保険会社で緩和型保険に加入できるのは20歳以降になるため、緩和型保険以外で探す必要がありました。

そこで、告知が2つだけで加入できる保険をご案内しました。告知の内容は「5年以内にがんの検査などをしていないか」「身体に所定の障害がないか」の2点だけ。お子様の診断はASDだけだったので、告知には該当しません。

結果的に、10年間で払込が終了、保障は一生涯の保険に無事に加入することができました。10年間で保険料の払込が終わるので、保険料は親御さんが全額負担して保険を渡してあげられるとのことで、ご要望に応えることができました。

次に給付金が出た事例をご紹介します。

■給付金事例①加入してすぐに入院したCさん

年末にご加入いただいたCさん。ご自身が発達障害で、医療保険とガン保険にご加入いただきました。翌年の2月に病気が見つかり入院となりました。

ご加入して3カ月も経っていませんでしたが、給付金を受け取っていただきました。入院日額の金額に日数をかけた金額と入院時の一時金が給付金になりました。

きちんと告知して加入していれば、すぐのご入院でも給付金を受け取っていただくことができます。

最後に保険加入時にNGが出た事例をご紹介します。

 ■加入のNG例①告知義務違反で加入してしまったDさん

1カ月前に保険会社の営業職員からの紹介で保険に加入した方から問い合わせを頂きました。問い合わせの理由は、発達障害は病気じゃないと思ったので告知しなかったけれど、本当に大丈夫か不安になったから。

結論から言うと「告知義務違反」でした。

告知義務違反に該当すると、保険会社から契約を解除されたり、保険金や給付金が降りなかったりする可能性があります。せっかく保険に入っていても、全く役に立たない可能性があるのです。

再度、保険会社に告知をして査定してもらうか、それともきちんと告知をした上で加入できる別の保険を探すかどちらかになります。Dさんは保険に加入するにあたり、もう不安になりたくないとのことで、後者を選択されました。

告知した上で加入できる保険を探すのは、私の本業の1つですので、結果的にお客様のご希望の保険にご加入いただけました。

発達障害は、保険選びにひと工夫が必要

発達障害があっても、しっかりと告知して安心できる内容のものにご加入できていれば、万一の際に保険金や給付金を受けとることができます。

発達障害と保険に詳しい保険募集人やファイナンシャルプランナーにご相談して頂き、安心して保険に加入されることをおススメします。

このコラムを読んで下さった皆様に、事例が参考になると幸いです。

今回もお読みいただきありがとうございました。

 

 

執筆者プロフィール

岩切健一郎(いわきり けんいちろう)

発達障害専門FP。ファイナンシャルプランニング技能士1級。
1986年生まれ、宮崎県宮崎市出身。
自身もADHDがあり、お金に苦労した経験から発達障害専門FPとして活動。
親亡きあとのマネープラン、発達障害当事者のライフプランを
年間100件以上作成。
発達障害でも加入できる様々な保険の取り扱いあります。
保険にお悩みの方や親亡き後のお金のことでの心配な方はこちらからお問い合わせください。⇒https://hinata-hoken.com/

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