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知的障害、発達障害のある子が小学生になる前に身につけておきたいこと

私は、ファイナンシャルプランナーとしてお金のご相談に応じるほか、知的障害と発達障害のあるお子さんの学習支援教室を主宰しています。教室は、保護者(主にお母さん)とお子さん、そして私の3人で進めていくカタチです。今回は、小学生になる前に身につけておきたいこと、特に学習面についてお話をしたいと思います。

まずは学習姿勢を整えよう

はじめて学習支援教室にやってくるお子さんの中には、教室に入ってくるなり、必要のないドアを開けてみたり、走り回ってみたり、机の前に座るように指示してもすぐに立ち上がってしまったり、というケースも少なくありません。学習面で身につけておきたいことを習得するためにも、まずは学習姿勢を整える必要があると私は考えています。

小学校では科目にもよりますが、標準で45分間、自席について静かに授業を受ける必要があります。仮に、学習姿勢を整えないままに、学習面で身につけておきたいことを習得できたとしても、小学校の生活に順応することができるでしょうか。それまで、自由奔放に動き回ることを制止されないで来たのに、急に静かに座って一定時間、人の話を聞くように言われても、混乱してしまうのではないでしょうか。「心配いりません。そのうち静かに授業を受けることができるようになりますよ。」という甘言を弄することは私にはできません。

しかし、親御さんの中には、行動を制止してしまうことで悪影響が生じてしまうのでは、と心配される方もいます。そんなときには、もっと遠い将来、つまり学校を卒業し、働くようになった姿を思い浮かべてほしいのです。職場に行って、自席にとどまることができなかったり、仕事がままならなかったりする、お子さんの様子は、親御さんが望む姿なのでしょうか?

学習姿勢ができたら

学習姿勢ができたら、注意を持続させるトレーニングを行いましょう。ひらがなや数字を読んだり書いたりするためには、文字カードなどを注視したり、模写したり、といった目の力が必要になります。その力をトレーニングする方法として、ビジョントレーニングが有効です。ビジョントレーニングには、点つなぎなどの教材が多数販売されているので、活用してみるとよいでしょう。

このビジョントレーニングを通して目の力が育ってきてから、ひらがなや数字の読み書き練習に移行すると、学習をスムーズに進めることができます。ひらがなや数字が理解できるようになると、学習の幅だけでなく、お子さんの興味の幅が大きく広がります。

最後に

障害の種類、度合いにより、将来、お子さんにどのようなライフスタイルを思い描くのかによって、小学校入学までにどこまでの学習姿勢や学習項目を習得させるのか、目標は異なるでしょう。しかし、チャレンジする前から、障害があるから無理という線引きをしないでほしいなと思うのです。教室に入ってきた当初4歳だった男の子は、多動他害がひどかったのですが、数カ月で学習姿勢が整い、今ではひらがなの読み書きと足し算に喜んで取り組んでいます。お子さんの伸びる力を信じて、小学生になる前に少しでも多くのことを身につけさせるために、チャレンジしてみませんか?

執筆者プロフィール

キムラミキ

鳥取県立米子東高等学校卒業後、日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。大学在学中にAFP、社会福祉士を取得。大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、株式会社アゼル(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。その後、独立系FP会社での業務委託・スタッフ経験を経て、2008年8月より独立し、現在、株式会社ラフデッサン代表取締役を務める。

定期刊行誌、新聞社webコラム等の執筆業務を中心に、セミナー講師、個人向けFP相談を受ける。

キムラミキ

執筆者プロフィール

キムラミキ

鳥取県立米子東高等学校卒業後、日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。大学在学中にAFP、社会福祉士を取得。大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、株式会社アゼル(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。その後、独立系FP会社での業務委託・スタッフ経験を経て、2008年8月より独立し、現在、株式会社ラフデッサン代表取締役を務める。
定期刊行誌、新聞社webコラム等の執筆業務を中心に、セミナー講師、個人向けFP相談を受ける。

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