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障害のある方の仕事や生活の悩みの相談方法

「働きたいけどどうしたらよいかわからない」「職場での人間関係がしんどい」―障害や病気のために自身や家族だけで悩んでいることはありませんか?仕事や生活などで悩んでいることがある場合、相談できるところがあります。
各市区町村の役所に障害をもつ人の生活を支援する部署があり、相談できる窓口があります。そこでは、障害者手帳、障害年金や障害福祉サービスの利用についての相談・手続きなどが行われています。障害者手帳を持っていなくても相談することができますので、気軽に訪ねてみてはいかがでしょうか。

<どんな相談機関があるの?>

就労に関しては、「障害者就業・生活支援センター」や「地域障害者職業センター」が全国の各地域にありますので、そちらに相談するとよいでしょう。就職や訓練施設・福祉事業所の情報提供・紹介などアドバイスを受けることができます。また、ハローワークの中にも、障害者雇用を扱う部門がありますので、そちらでも相談することができます。それから、「発達障害者支援センター」「難病相談支援センター」など、個々の障害や病気を対象としている専門機関もあります。様々な相談機関がありますので、どこに相談したらよいかわからない場合は、まずは各市区町村の障害福祉の担当課に相談するのがよいかと思います。

相談する場所がたくさんあり、探すのは大変なことなのですが、自分に合った相談場所を見つけ、いつでも相談できる関係をつくっておくことをお勧めします。困りごとがある時、問題解決に協力していただけます。福祉の制度やサービスについての情報を詳しく聞くことができるというのも大きなメリットです。

<当事者同士で支え合う>

相談する場所については、行政や専門機関だけでなく、当事者やその家族の人たちが運営する「セルフヘルプグループ」や「家族会(親の会)」などといった当事者団体があります。障害や病気の種類によって様々な団体が運営されています。例えば、知的障害者の親の会として全国組織である「手をつなぐ育成会」が各市町村にあります。発達障害では、NPO法人が運営する「DDAC(発達障害をもつ大人の会)」というグループをはじめ、全国にたくさんグループがあります。

この当事者グループでは、同じ障害や病気を抱える当事者自身や家族が集まり、共通する悩みや困りごとについて話し合い、互いに支え合う活動をしています。守秘義務によって個人情報が守られ、安心した環境の中で話しすることができます。集まりの中では否定や批判を行うことはせず、お互いを受け入れ分かち合いますので、勇気づけられます。定例会やレクリェーションなどに参加して会員同士が接する中で「自分だけがしんどいのではない」と気づくことができて、ほっとして救われる人もいます。また、勉強会や講演会も積極的に開催され、情報交換が活発に行われますので、役に立つ旬な情報を得ることができます。

当事者団体に興味を持たれた方は、インターネットで「当事者団体」と障害名・病気名とお住いの地域名の3つのキーワードで検索すると見つかると思います。また、各市町村のボランティアセンターでも当事者団体の情報を聞くことができます。同じ障害・病気でも地域の中にグループが複数ある場合もありますので、見学して自分に合った雰囲気のところを選びましょう。

誰かに相談したいと思っていながらも躊躇している方、相談機関に足を運んだり当事者同士の集まりに参加するには勇気が要りますが、ひとりで抱え込まず、アクションを起こしてみませんか?

執筆者プロフィール

川田 祐一(かわだ ゆういち)

石川県金沢市生まれ。
同志社大学卒業。阪神淡路大震災直後、知的障害者施設で障害者と一緒に炊き出しや仮設住宅訪問など支援に取り組む。
宇治市社会福祉協議会を経て、兵庫・宝塚のNPOで障害者の就労支援に携わり、その後、起業し、10年で事業所を阪神地域で12か所まで拡大した。
現在はインターネットメディア「障害者ドットコム」の代表、大阪医専の講師を務める。

川田 祐一

執筆者プロフィール

川田祐一(かわだ ゆういち)

石川県金沢市生まれ。 同志社大学卒業。阪神淡路大震災直後、知的障害者施設で障害者と一緒に炊き出しや仮設住宅訪問など支援に取り組む。 宇治市社会福祉協議会を経て、兵庫・宝塚のNPOで障害者の就労支援に携わり、その後、起業し、10年で事業所を阪神地域で12か所まで拡大した。
現在はインターネットメディア「障害者ドットコム」の代表、大阪医専の講師を務める。

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