小学校就学時の選択肢はどうしたらいい?

知的障がい、発達障がいがあるなしに関わらず、日々一喜一憂を繰り返しながらもお子さんは、成長をしていきます。ふと気づけば、小学校入学となる年齢が近づいてきて就学先決定について悩んでいるお父さんお母さんもいらっしゃるかもしれません。小学校入学の際にはどのような選択肢があり、選択をどのように進めていけばよいのでしょうか。

どんな選択肢がある?

知的障がい、発達障がいがあるお子さんの就学先の選択肢には、通常学級、特別支援学級、特別支援学校があります。また、補足的な選択肢として通級というものもあります。

通常学級は、障がいのない子供たちと一緒に教育を受けていく学級です。一つのクラスの人数が多いため、いろいろなタイプの子供たちと交流をしながら、授業を受けることができます。通常学級でも合理的配慮を求めることはできますが、担任の先生の力量による部分も多く、特別支援学級や特別支援学校のように手厚いサポートを受けることはできないと考えていた方がよいでしょう。

特別支援学級とは、小・中学校に障がいの種別ごとに置かれる少人数(上限8人)の学級のことをいいます。特別支援学級では、子供一人ひとりの状況に応じたサポートを受けながら教育を受けることができます。特別支援学級に在籍するだけでなく、その子供の学年の通常学級に「交流学級」があり、朝の会と帰りの会はそこで過ごしたり、一部の教科については交流学級で授業をうけたりしている子供もいます。

特別支援学校とは、通常学級、特別支援学級と異なり、障がいのある子供だけが通う学校です。特別支援学級よりも、1学級あたりの人数はさらに少人数となり、より手厚いサポートのもと教育を受けることができます。なお、特別支援学校の教員は、小学校・中学校・高等学校又は幼稚園の教員免許のほかに、特別支援学校の教員免許を取得することが原則となっています。

また、補足的な学級として、通級があります。通級は通級指導教室とも呼ばれ、通常学級に在籍しながら、別教室で、発達障がいや言語障がいに起因する学習上または生活上の困難の改善に向けた指導を受けるものです。通級が設置してある学校に在籍している場合は学校内の教室移動で済みますが、通級が設置されていない学校に在籍し、通級を利用する場合は、その指導時間に学校間移動をする必要があります。

どうやって選択していくの?

障がいがある(学校教育法施行令の第22条の3に該当する)子供の就学先決定は就学相談を受けるところから始まります。

文部科学省「教育支援資料」より

就学相談は、就学時検診のように待っていれば通知が来るものではありません。また自治体によって手続き方法が異なりますので、保育園や幼稚園の職員、お住まいの市区町村の教育委員会に手続き方法を聞いてみるとよいでしょう。学校教育法施行令が改正されたことにより、基準に該当するか否かでやや画一的に判断されていた従来とは異なり、現在は子供の状況にあわせて柔軟な判断をしてもらえる環境が整ってきています。

お父さんお母さんの中には、いったん特別支援学級に在籍すると通常学級に移籍することは不可能であるとか、通常学級に在籍しなければ進学ができない等の誤解から、通常学級に強いこだわりを持っている方もいます。しかし、有名大学を卒業したものの就職ができない人がいるという現実もあります。大切なのは、進学ありきで考えるのではなく、子供の特性に合わせて将来どのようなビジョンを描くかということです。その将来ビジョン実現のために、小学校でどのように学ばせたいのかを家族で話し合い、子供本人の意思も大切にしながら、就学先を考えていくことが望ましいと私は考えます。

執筆者プロフィール

キムラミキ

鳥取県立米子東高等学校卒業後、日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。大学在学中にAFP、社会福祉士を取得。大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、株式会社アゼル(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。その後、独立系FP会社での業務委託・スタッフ経験を経て、2008年8月より独立し、現在、株式会社ラフデッサン代表取締役を務める。

定期刊行誌、新聞社webコラム等の執筆業務を中心に、セミナー講師、個人向けFP相談を受ける。

キムラミキ
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